がん診断などのPET検査用放射性医薬品を新発売
富士フイルムRIファーマ株式会社は8月9日、悪性腫瘍、虚血性心疾患、てんかんの診断を目的としたPET(Positron Emission Tomography)検査用放射性医薬品「フルデオキシグルコース(18F)静注「FRI」」(一般名:フルデオキシグルコース(18F)注射液)を発売する、と発表した。
フルデオキシグルコース(18F)注射液「FRI」は、2017年2月15日製造販売承認を得て、2017年6月16日に保険適用された。
検査予定時刻の設定、適量な放射能の投与が可能
PET検査は、F(フッ素)の同位体である18Fなどからポジトロン(陽電子)を放出する核種を含んだ放射性医薬品を、ヒトに投与して断層撮影する検査である。
従来の核医学(Radioisotope)検査と比べ、がんなどについて検出感度や空間分解能の高い画像が得られるため、がんの診断、治療方針の決定、予後の判定などに多く使われている。
放射性医薬品は、時間とともに放射能の放出により減衰するため、患者の診断検査時刻に合わせることが困難なことがある。予定時刻に投与されないと、廃棄による無駄、不要な被ばく、過剰投与などの問題が生じる。
フルデオキシグルコース(18F)注射液「FRI」は、検査予定時刻の設定が可能で、検査に適量な放射能を投与することができるように、製造時1バイアル中の放射能にバリエーションを設けて提供する「フレキシブルドーズ製剤」である。
このPET検査用放射性医薬品は、日本で初めて、オーダーメイド医療の考えに沿った生産管理を行うという。
(画像はプレスリリースより)

富士フイルムRIファーマ株式会社のニュースリリース
http://fri.fujifilm.co.jp/information/detail/170809.html