IL-23を選択的に阻害する初めての生物学的製剤
ヤンセンファーマ株式会社は、8月15日、米ヤンセン・バイオテック社が尋常性乾癬の治療薬「TREMFYA」について、米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得したと発表した。
この発表は、ヤンセン・バイオテック社が7月13日に発表した英文リリースを翻訳したもの。今回の承認により「TREMFYA」は、interleukin(IL)-23を選択的に阻害する初めてかつ唯一の生物学的製剤となった。
慢性の自己免疫性炎症性疾患、乾癬
「TREMFYA」は、ヤンセンが開発したヒトモノクローナル抗体。タンパク質のIL-23を選択的に阻害することで、注射もしくは錠剤の投与または光線療法が奏功する可能性がある中等症から重症の尋常性乾癬を有する成人患者について、治療を行う。
乾癬は、皮膚細胞の異常増殖をきたす慢性の自己免疫性炎症性疾患。隆起した炎症性の赤みを帯びた病変またはプラークが特徴であり、痛みを引き起こすこともある。
「TREMFYA」は現在、活動期の関節症性乾癬の治療における効能を評価する第3相臨床試験が進行中。中等症から重症の尋常性乾癬の治療において、「Cosentyx」と同剤の有効性を比較する第3相臨床試験のプログラムも、進行している。
尋常性乾癬患者において有意な有効性を示した
今回の「TREMFYA」承認は、臨床開発プログラムの結果に基づくもの。同プログラムでは、患者2000例以上がVOYAGE1やVOYAGE2などの試験に参加。VOYAGE1およびVOYAGE2の結果から同剤は、中等症から重症の尋常性乾癬患者において有意な有効性を示している。
なお同剤は、欧州連合(EU)や日本、またその他の国々において、承認を求める申請が現在審査中となっている。
(画像はヤンセンファーマの公式ホームページより)

中等症から重症の尋常性乾癬に対する治療薬TREMFYAの米国FDA承認取得を発表 - ヤンセンファーマ株式会社は
http://www.janssen.com/japan/press-release/20170815