アストラゼネカ英国本社が7月31日に発表
アストラゼネカ株式会社は、8月2日、「デュルバルマブ(IMFINZI)」が、局所進行切除不能非小細胞肺がん治療薬として米国食品医薬品局(FDA)より画期的治療薬に指定されたと発表した。
この発表は、アストラゼネカ英国本社が7月31日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。「デュルバルマブ」は、早期の転移をしていないがんに対して臨床的に有意なベネフィットを示した、最初のがん免疫療法治療薬。
予後は依然として不良であり、長期生存率は低い
ステージ3の肺がんは、ステージ3Aおよびステージ3Bに分類され、がんの局所浸潤の面積と外科手術の可能性により定義される。外科手術の可能性がある点が、他の臓器にがんが転移したステージ4と異なる。
ステージ3の肺がんは、非小細胞肺がんの罹患件数の約3分の1を占め、2016年にはG7諸国において約10万人が罹患したと推定されている。これら患者の約半数の腫瘍は切除が不能であり、化学放射線治療が標準治療となる。予後は依然として不良であり、長期生存率は低い。
「デュルバルマブ」は、PD-L1を直接標的とするヒトモノクローナル抗体。PD-L1とT細胞上のPD-1およびCD80の相互作用を阻害することで、腫瘍の免疫からの逃避機構が働かないよう作用し、免疫反応を誘発する。
可能な限り早期に患者へ届ける
画期的治療薬指定は、アンメットメディカルニーズが存在する疾患の治療を目的として、既存の医薬品を上回る大幅な改善を示した医薬品の開発・薬事審査を促進する制度。「デュルバルマブ」が今回受けた画期的治療薬指定は、局所進行切除不能非小細胞肺が患者を対象とした同剤の第3相試験の中間結果に基づくもの。
アストラゼネカ英国本社は今回の指定を受け、可能な限り早期に「デュルバルマブ」を患者へ届けることができるよう、努力するとしている。
(画像はアストラゼネカの公式ホームページより)

デュルバルマブ、 局所進行切除不能非小細胞肺がん治療薬としてFDAより画期的治療薬に指定 - アストラゼネカ株式会社
https://www.astrazeneca.co.jp/