第三者割当増資を引き受け、富士フイルムが5億円出資
富士フイルム株式会社(以下、富士フイルム)は7月26日、医薬品の原料開発などを手がけるベンチャー企業、株式会社ボナック(以下、ボナック)への資本参加を発表した。富士フイルムがボナックによる第三者割当増資を引き受け、5億円を出資する契約を結ぶ。
さらに両社は、生体高分子である核酸を有効成分とし、次世代の医薬品として期待を集める核酸医薬品の探索を目的に共同研究契約を締結。今後、両社が保有する技術や知見などを基盤として、画期的核酸医薬品の創出を目指す。
新たな核酸医薬品の創出へ向けて
これまでリポソーム製剤の研究開発を行ってきた富士フイルムは、核酸医薬品に最適なリポソームの開発を行い、薬剤の血中安定性向上に取り組む。
核酸医薬品の課題としては、生体内の血中で有効成分が安定せず分解されてしまうことなどの理由で、患部に十分な量の有効成分が届けられないことなどがあげられてきた。そのため、細胞を用いた実験により核酸医薬品の細胞内部への送達性や薬効、毒性を評価する。
一方ボナックは、新たな核酸の設計および開発を担うこととなる。さらに富士フイルムがリポソーム製剤化した医薬品に対し、動物モデル実験において薬効・毒性の評価を行う。
両社は、今回の共同研究契約により新たな核酸医薬品の創出を実現させて、アンメットメディカルニーズに対する新たな解決策の提供を目指すとしている。
(画像は富士フイルム株式会社 ホームページより)

富士フイルム株式会社 ニュースリリース
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