特異的にがん細胞を蛍光発光させる
オンコリスバイオファーマ株式会社は、8月4日、同社ががんの体外検査薬として開発を進めている「OBP-1101(テロメスキャンF35)」について、中国特許出願の特許査定を受けたと発表した。
この特許は、特異的にがん細胞を蛍光発光させる制限増殖型アデノウイルスに関するもの。
がん検査用遺伝子改変ウイルス「OBP-1101」
「OBP-1101」は、がん細胞検出に対する特異性が高められた、がん検査用遺伝子改変ウイルス。
同ウイルスは、「テロメスキャン」の基本構造をもったウイルス遺伝子配列に、細胞膜上のCD46蛋白結合モチーフをファイバー部位に組み込むことで、感染範囲を拡大。さらに、マイクロRNAが標的とする配列miR-142-3pを組み込むことで、正常な血球細胞での増殖を抑制している。
従来の技術では、悪性度の高い血中の微量な生きたがん細胞(間葉系がん細胞)を検出することは、困難だった。しかし「OBP-1101」は、この検出を可能化。オンコリスバイオファーマはこの技術が、がんの超早期発見や予後モニタリング、また治療薬選択の一助となることを目指し、開発を進めている。
特許保護期間が最長で2032年2月まで延長
今回の特許査定は、「テロメスキャン(OBP-401)」の遺伝子配列の中に正常血液細胞での遺伝子発現を抑制するマイクロRNA干渉遺伝子を組み込み、より特異的にがん細胞を蛍光発光させる制限増殖型アデノウイルスに関するもの。
オンコリスバイオファーマは、「OBP-1101」をカバーする複数の特許を既に保有しているが、今回の特許査定により、中国における特許保護期間が最長で2032年2月まで延長されることとなった。
(画像はオンコリスバイオファーマの公式ホームページより)

OBP-1101(テロメスキャン F35)に関する中国における特許査定のお知らせ - オンコリスバイオファーマ株式会社
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