世界の60以上の国と地域で使用
大塚製薬株式会社は2017年7月28日のニュースリリースで、うつ病・うつ状態の治療薬として、抗精神病薬「アリピプラゾール」及び選択的セロトニン再取り込み阻害薬「塩酸セルトラリン」の配合剤について、日本国内での製造販売承認申請を実施したことを発表した。
大塚製薬が創製した「アリピプラゾール」(エビリファイ)は、統合失調症治療薬として米国での承認取得以降、世界の60以上の国と地域で広く使用されている。
そして米国ファイザーが創製した「塩酸セルトラリン」は、日本でファイザーが2006年4月に「うつ病・うつ状態」の効能・効果で製造販売承認を取得している。
うつ病治療のゴールは患者の社会復帰
うつ病の薬物療法は長期的な治療が重要で、薬物治療開始後半年で約半数の患者が服薬状況が不良になるといわれており、十分な効果を得るためには、服薬アドヒアランスの向上が課題となっている。
この配合剤を使用すると、セルトラリンで反応不十分な患者については、服薬錠数が増加せず抗うつ効果増強療法が可能になり、そして両剤を併用している患者については、服薬錠数が減少するため、患者の利便性向上し服薬アドヒアランスの課題の解決が期待できる。
大塚製薬は、患者の社会復帰をうつ病治療のゴールとし、今後も世界中の未解決の医療ニーズを満たすため、精神疾患、神経疾患、がんを最重点領域とした研究開発を進めていくとしている。
(画像は大塚製薬株式会社のサイトより)

大塚製薬株式会社ニュースリリース
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