リスク要因のない健常インフルエンザ患者を対象
塩野義製薬株式会社は2017年7月24日のニュースリリースで、塩野義製薬が創製した新規キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬S-033188について、リスク要因を持たない健常のインフルエンザ患者を対象とした第3相臨床試験(CAPSTONE-1)において、主要目的を達成したと発表した。
今回の試験は、AまたはB型インフルエンザウイルス感染症患者を対象に、S-033188を40ミリグラムまたは80ミリグラム単回経口投与した際の有効性と安全について、プラセボならびにオセルタミビルリン酸塩(タミフル(R)カプセル)75ミリグラムを1日2回、5日間反復経口投与(計10回投与)を対照群として比較した二重盲検試験。
主要目的は、インフルエンザ症状が消失するまでの時間(インフルエンザ罹病期間)におけるプラセボに対する優越性を確認することである。
革新的な感染症治療薬
S-033188はインフルエンザ症状の罹病期間において、プラセボに対する優越性を示したことから、主要目的を達成、また、オセルタミビルリン酸塩と同程度のインフルエンザ症状の罹病期間短縮効果を示した。
S-033188は、2015年10月に厚生労働省より先駆け審査指定制度の対象品目に指定され、承認申請後6ヶ月を目指して承認審査を進める見込みで、日本と台湾を除く全世界でエフ・ホフマン・ラ・ロシュ社と提携し、塩野義製薬が開発を進め、重症化、合併症を起こしやすいリスク因子を持つハイリスク患者を対象とした試験を実施している。
(画像は塩野義製薬株式会社のサイトより)

塩野義製薬株式会社ニュースリリース
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