厚生労働省に製造販売承認を申請
中外製薬株式会社(以下、中外製薬)は7月21日、開発中のモノクローナル抗体エミシズマブ(遺伝子組換え)を、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったことを発表した。
エミシズマブは、中外製薬が同社独自の抗体改変技術を用いて創製したバイスペシフィック抗体。活性型第9因子が第10因子に結合し、活性化反応を促進させ、欠損や機能異常のある第8因子の働きの替わりをすることで、出血を抑制する。
稀少疾病用医薬品の指定を受けてから約1年で申請へ
今回の申請は、血友病Aを対象として「血液凝固第8因子に対するインヒビターを保有する先天性血液凝固第8因子欠乏患者における出血傾向の抑制」を適応として行われた。
エミシズマブは、2016年8月に厚生労働省から稀少疾病用医薬品の指定を受けており、2017年7月10日にはロシュ社、ジェネンテック社と共同で実施した青年期・成人期(12歳以上)のインヒビター保有血友病Aの患者を対象とした第3相臨床試験の結果をThe New England Journal of Medicineの電子版に掲載。
これを受けて、中外製薬は製造販売承認の申請に向けて準備中だった。
また、12歳未満の小児についても臨床試験で有効性と安全性が評価されている。
(画像は中外製薬株式会社HPより)

中外製薬株式会社 ニュースリリース
https://www.chugai-pharm.co.jp/