The New England Journal of Medicineに掲載
中外製薬株式会社(以下、中外製薬)は7月10日、The New England Journal of Medicineの電子版に同社開発中のバイスペシフィック抗体エミシズマブの青年期・成人のインヒビター保有血友病Aの患者を対象とした第3相臨床試験の結果が掲載されたことを発表した。
バイスペシフィック抗体は、通常の抗体とは違い、2つある結合部に異なる抗原と結合するよう人工的に設計されている。
中外製薬は2012年に、創製した血液凝固第8因子の機能の代わりになるバイスペシフィック抗体が血友病Aモデル動物に有効な止血作用を示すことを発表してから、研究を進め、2016年12月には血液凝固第8因子に対するインヒビターを保有する12歳以上の患者を対象とした臨床試験でも出血抑制の有効性が認められている。
今回、掲載される青年期・成人の患者を対象とした試験の結果、青年期・成人においても有効性が示されたという。
承認申請へ向けて準備
エミシズマブは、2015年9月に12歳以上の血液凝固第8因子インヒビターを保有する血友病Aの患者を対象として、米国食品医薬品局(FDA)からブレークスルーセラピーに指定されており、中外製薬はインヒビターを保有する血友病Aに対する治療薬として承認申請する準備を進めている。
(画像は中外製薬株式会社HPより)

中外製薬株式会社 ニュースリリース
https://www.chugai-pharm.co.jp/