新薬リサーチセンターと産総研が締結
株式会社トランスジェニックは、7月10日、同社のグループ会社である株式会社新薬リサーチセンターが、精神・神経疾患モデルマウスに関するライセンス契約を国立研究開発法人 産業技術総合研究所との間で締結したと発表した。
同マウスは、産総研バイオメディカル研究部門生体分子創製研究グループ・小島正己上級主任研究員らが開発したもの。
様々な遺伝子改変が可能な手法「ノックイン」
今回ライセンス契約が締結された精神・神経疾患モデルマウスは、改変したBDNF遺伝子を「ノックイン」したマウス。BDNFは、うつ病をはじめとする精神・神経疾患に関与する脳由来神経栄養因子。同マウスに「ノックイン」されたBDNF遺伝子は、疾患に関与するとされる前駆体タンパク質proBDNFのみを発現するよう改変されている。
「ノックイン」は、塩基の変異から大規模な改変まで、様々な遺伝子改変が可能な手法。外来遺伝子をマウスゲノム上の相同遺伝子座に導入し、マウスの元々の遺伝子は破壊した上で、新たに導入した遺伝子の機能を解析する。
非臨床試験の受託サービスを開始
今回締結されたライセンス契約は、トランスジェニックと新薬リサーチセンター、そして産総研の3社が、精神・神経疾患モデルマウスの実用化を目指し取り組んできた共同研究の成果であると、トランスジェニックはする。
なお、この契約締結により新薬リサーチセンターは、同マウスを用いた非臨床試験の受託サービスを開始する。
(画像はトランスジェニックの公式ホームページより)

グループ会社における精神・神経疾患モデルマウスに関するライセンス契約締結のお知らせ - 株式会社トランスジェニック
http://www.transgenic.co.jp/pressrelease/pdf/20170710.pdf