帯状疱疹ワクチン候補「Shingrix」
グラクソ・スミスクライン株式会社は、7月5日、帯状疱疹ワクチン候補「Shingrix」の第3相臨床試験における結果を、米国疾病予防管理センター(CDC)アドバイザリー会議にて発表したことを明らかにした。
この発表は、英国グラクソ・スミスクラインplcが6月21日に発表したプレスリリースを、翻訳したもの。
90%を超える成人が小児期の時点で感染
帯状疱疹は、体内に潜伏していた水痘ウイルス(VZV)が再活性化することにより、発症する疾患。身体の片側に、痛みと痒みを伴う発疹が発現する。
VZVは、多くの国において実に90%を超える成人が、小児期の時点で感染する。米国の場合、帯状疱疹を発症する生涯リスクは、約3人に1人となっている。しかし85歳以上になると、このリスクは2人に1人に増加。加齢に伴う免疫機能の低下により、50歳以上における帯状疱疹のリスクは高まる。
帯状疱疹で最もよくみられる合併症は、帯状疱疹後神経痛。他にも、重度の障害を引き起こす可能性がある眼科疾患、神経性疾患、皮膚疾患などが挙げられる。
強い免疫反応を引き起こした「Shingrix」
帯状疱疹ワクチン候補である「Shingrix」は、2016年10月に米国FDAに対して、2016年11月にはカナダ規制当局および欧州医薬品庁に、本年4月には日本の規制当局に対して、それぞれ承認申請を行われているワクチン。
今回の試験結果発表は、CDCおよび予防接種の実施に関する諮問委員会(ACIP)の会議で行われた。50歳以上の成人を対象とした同試験では、現在利用可能な弱毒化帯状疱疹生ワクチンの接種歴のある高齢者に「Shingrix」を接種した場合、強い免疫反応を引き起こすことが示されたという。
(画像はグラクソ・スミスクラインの公式ホームページより)

帯状疱疹ワクチン候補Shingrixの第3相ワクチン再接種の臨床試験を発表 - グラクソ・スミスクライン株式会社
http://jp.gsk.com/