製薬企業への導出を目指す
医化学創薬株式会社と株式会社免疫生物研究所は、7月6日、機能性糖ペプチドに対する抗体に関する共同研究開発契約を締結したと発表した。
この共同研究は、特異的抗体の作製を試みるもの。作製した抗体の内、診断薬・治療薬シーズとして有望な抗体については、製薬企業への導出を目指すとしている。
医化学創薬と免疫生物研究所
医化学創薬は、先端的な糖鎖研究をサポートすると共に、新たな医療に役立つ抗体医薬品の創製を目的として、2010年に設立された。糖鎖解析・合成を中心とした総合的糖鎖技術「GT-Platform」を確立し、これをベースに抗体医薬品創薬システム「QuaDRAD」を完成。受託サービスおよび創薬事業を展開している。
免疫生物研究所は、研究開発型企業として1982年に発足。抗体の開発・製造などを手がける研究用関連事業と、体外診断用医薬品の販売などを行う医薬用関連事業の2つの事業を、現在は主として展開している。また、保有する新しい技術を活用した事業の展開も目指している。
がん転移などに関与するOPN
今回の共同研究で作成が試みられる特異的抗体は、「オステオポンチン(OPN)」などを標的とする。OPNは、関節リウマチを代表疾患とする自己免疫疾患・骨疾患・がん転移などに関与している、多機能糖タンパク質。近年は、がん細胞の分化・成長・転移において最も重要な上皮間葉転換を制御することが判明し、注目を集めている。
なお同研究では、医化学創薬が機能性糖ペプチドを合成し、免疫生物研究所はその糖ペプチドを抗原として特異的抗体の作製を行う。
(画像は医化学創薬株式会社の公式ホームページより)

機能性糖ペプチドに対する抗体に関する共同研究開発契約締結のお知らせ - 医化学創薬株式会社
http://soyaku.co.jp/機能性糖ペプチドに対する抗体に関する共同研究開発契約締結のお知らせ - 株式会社免疫生物研究所
http://www.ibl-japan.co.jp/