がんの体外検査薬として開発中の遺伝子改変ウイルス
オンコリスバイオファーマ株式会社は7月4日、「OBP-1101(テロメスキャンF35)」に関する特許が、米国において特許登録を受けたことを確認したと発表した。
同剤は、同社ががんの体外検査薬として開発を進めている遺伝子改変ウイルス。この特許登録実現により、がんの体外検査薬ビジネスにおける海外展開の礎が増強されると、同社はしている。
治療薬選択の一助となることを目指して
「OBP-1101」は、「テロメスキャン」の基本構造をもったウイルス遺伝子配列に、細胞膜上のCD46蛋白結合モチーフをファイバー部位に組み込むことで感染範囲を広げた、がん検査用遺伝子改変ウイルス。さらに、マイクロRNAが標的とする配列miR-142-3pを組み込むことで、正常な血球細胞での増殖を抑制している。
がん細胞検出に対する特異性が高められた「OBP-1101」は、これまでは検出が困難だった悪性度の高い血中の微量な生きたがん細胞(間葉系がん細胞)についても、検出を可能にした。オンコリスバイオファーマはこの技術が、がんの超早期発見や予後モニタリング、また治療薬選択の一助となることを目指して、開発を進めている。
医療現場における高いニーズの充足を目指す
今回米国において登録された特許は、「テロメスキャン(OBP-401)」の遺伝子配列の中に、正常血液細胞での遺伝子発現を抑制するマイクロRNA干渉遺伝子を組み込み、より特異的にがん細胞を蛍光発光させる制限増殖型アデノウイルスに関するもの。
オンコリスバイオファーマは、今後も世界各国で特許登録を実現し、医療現場における高いニーズの充足を目指すとしている。
(画像はオンコリスバイオファーマの公式ホームページより)

OBP-1101(テロメスキャンF35)に関する米国における特許登録のお知らせ - オンコリスバイオファーマ株式会社
http://v4.eir-parts.net/