神経組織の再生を誘導し、機能再建を図る
ニプロ株式会社は、7月10日、神経再生誘導材「リナーブ」の販売を開始したと発表した。
同材は、外傷などにより損傷した末梢神経の切断あるいは欠損部に縫合固定して使用するもの。神経組織の再生を誘導し、機能再建を図るとしている。販売開始は、7月3日に行われている。
「真にグローバルな総合医療メーカー」へ
ニプロは、1954年の設立以来、技術革新をコンセプトとして、医療用ガラス部材から医療機器・医薬品へと事業を拡大してきた企業。現在は、人工臓器や循環器、検査・診断薬、注射・輸液、医療用医薬品などの分野で、患者や医療従事者のニーズに応える製品・技術を提供している。
同社は、文化・習慣などが異なる世界中の人々が持つ医療ニーズに応えられる、「真にグローバルな総合医療メーカー」となることを目指しているという。今後も、ニーズの大きな流れを踏まえて先進的な製品の開発を推し進め、真に必要とされる製品・技術をトータルに提供し、日本と世界のトップシェアを目指すとしている。
コラーゲン製なので、生体内で分解・吸収
今回発売された「リナーブ」は、切断あるいは欠損部に「神経が再生する空間」と「神経細胞の足場」を保持させることで、神経組織の再生を誘導するもの。コラーゲン製であるため、生体適合性に優れ、神経組織が再生した後も生体内で分解・吸収され消失する。柔軟性が高いため、周囲組織に優しく取り扱いが容易となっている。
ニプロは今後も、より安全で社会のニーズに応える製品の開発・提供に努めるとしている。
(画像はプレスリリースより)

神経再生誘導材「リナーブ」販売開始のお知らせ - ニプロ株式会社
https://www.nipro.co.jp/news/document/170710.pdf