「化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞がん」が効能
バイエル薬品は、6月26日、抗悪性腫瘍剤「スチバーガ錠 40mg」について、「がん化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞がん」に対する効能・効果の承認を厚生労働省より取得したと発表した。
この承認により同剤は、肝細胞がんの二次治療において全生存期間の有意な延長が認められた初めてかつ唯一の治療薬として、使用が可能となる。
プロテインキナーゼを強力に阻害
スチバーガ錠は、ドイツ・バイエル社が開発した1日1回投与の経口マルチキナーゼ阻害剤。腫瘍血管新生・発がん・転移・腫瘍免疫に関与する様々なプロテインキナーゼを、強力に阻害する。
日本においては、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」の効能・効果で2013年5月に発売され、同年8月に「がん化学療法後に増悪した消化管間質腫瘍」の効能・効果について追加承認を取得していた。
8年ぶりに承認された新たな治療薬
肝がんは、世界で6番目に多いがんであり、肺がんなどと共に5年生存率が低いがんのひとつ。肝細胞がんは、その肝がんの中で最も頻度の高い組織型であり、世界の肝がん全体の約70%から85%を占める。
日本ではこれまで、切除不能な肝細胞がんの全身療法として承認を得ている治療選択肢は、「ネクサバール錠」しか存在しなかった。「スチバーガ錠」は、実に8年ぶりに承認された新たな肝細胞がん治療薬となる。
(画像はバイエル薬品の公式ホームページより)

経口マルチキナーゼ阻害剤「スチバーガ錠」のHCC二次治療に対する適応追加承認を取得 - バイエル薬品株式会社
http://byl.bayer.co.jp/