末梢性T細胞リンパ腫の効能・効果で
ムンディファーマ株式会社は、7月3日、抗悪性腫瘍剤「ジフォルタ注射液20mg」の国内における製造販売承認を取得したと発表した。
この承認は、再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を効能・効果とするもの。
予後の悪い疾患として知られるPTCL
PTCLは、成熟したT細胞およびナチュラルキラー細胞を起源とする、非ホジキンリンパ腫。日本の年間発症例は約2000例と推計されており、中悪性度リンパ腫の10%から15%を占めるという。
数種類の抗がん剤を組み合わせたCHOP療法が中悪性度の非ホジキンリンパ腫の標準一次治療となった1990年初頭以来、PTCLに対する治療選択肢にはほとんど進歩がない。また、二次治療以降の標準治療も確立しておらず、予後の悪い疾患として知られる。
さらに、PTCLの好発年齢は65歳以上であり、高齢の患者が多い。そのため、入院や長時間の持続点滴などが負担になる場合があった。
外来受診で治療が続けられる選択肢として
「ジフォルタ」は、米アロス・セラピューティクス社(現スペクトラム・ファーマシューティカルズ社の子会社)により開発された、葉酸代謝拮抗剤。ジヒドロ葉酸還元酵素を競合的に阻害することで、腫瘍細胞のDNA合成を阻害し、腫瘍の増殖を抑制する。ムンディファーマは2011年、アロス・セラピューティクス社より同剤の日本国内でのライセンスを取得していた。
ムンディファーマは、高い奏効率と外来受診で治療が続けられる選択肢として「ジフォルタ」を提供し、患者の治療に貢献するとしている。
(画像はムンディファーマ株式会社の公式ホームページより)

抗悪性腫瘍剤「ジフォルタ注射液20mg」 製造販売承認を取得 - ムンディファーマ株式会社
http://mundipharma.co.jp/1042