新しい血液バイオマーカーでの臨床研究を実施
国立研究開発法人 国立がん研究センター(以下、 国立がん研究センター)は6月26日、新しい血液バイオマーカーを用いた膵臓がんリスクの高い疾患と早期膵臓がんの試験的検診を行う臨床研究を鹿児島県で実施することを発表した。
膵がんは、早期発見が難しいがんで、固形がんの場合、5~10年の生存率と言われている。そのため、効率的な検診法の確立へのニーズは高い。
この新しい血液バイオマーカーは、 国立がん研究センターと米国国立がん研究所と共同研究でその有効性が確認されている血液中のタンパク質「アポリポプロテインA2アイソフォーム」。
すでに検査キットも開発されており、神戸大学と共同で膵がんリスク疾患や膵がんを発見できることも確認されている。
鹿児島県の地域健康診断で実施
しかし、バイオマーカーの有用性については科学的に証明するデータが確保できていないことから、今回、血液によるバイオマーカー検査を実施し、陽性反応の見られた被験者にはCT検査を行うことで、そのデータを確保するために検証するとしている。
また、登録被験者の目標数は5,000~10,000人で、鹿児島県で行われる地域健康診断で実施する。実施期間は、2017年7月~2019年3月の予定だが、目標登録数に達した時点で終了する予定。
(画像はプレスリリースより)

国立研究開発法人 国立がん研究センター プレスリリース
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