世界に先駆ける形で申請
エーザイ株式会社は、6月23日、抗がん剤「レンビマ」について、肝細胞がんに係る適応追加の承認申請を日本において行ったと発表した。
「レンビマ」は、同社創製の抗がん剤。今回の適応追加承認申請は、世界に先駆ける形で行われたものだという。
肝がん全体の約85%~90%を占める肝細胞がん
肝がんは、がん関連死亡原因の第2位であり、世界では年間約75万人が死亡している疾患。中でも肝細胞がんは、肝がん全体の約85%~90%を占め、日本国内においてはその患者数は約4万2000人、年間死亡数は約2万6000人に達する。切除不能な肝細胞がんは治療方法が限られており、アンメット・メディカル・ニーズが高い疾患となっている。
「レンビマ」は、腫瘍血管新生あるいは腫瘍悪性化に関与する受容体型チロシンキナーゼに対して選択的阻害活性を有する、新規結合型チロシンキナーゼ阻害剤。同剤は現在、甲状腺がんに係る適応で50カ国以上において承認を取得。米国や欧州などでは、腎細胞がんについても併用療法に係る承認を取得している。
全生存期間について統計学的な非劣性を証明
今回の肝細胞がんに係る適応追加承認申請は、グローバル臨床第3相試験の結果に基づいて行われた。同試験では、954人の肝細胞がん患者を対象として、「レンビマ」と標準治療薬「ソラフェニブ」の有効性および安全性を比較。「レンビマ」は、全生存期間について統計学的な非劣性を証明し、主要評価項目を達成している。
エーザイは、「レンビマ」の肝細胞がんに係る適応について、2017年度上期中には米国と欧州において、2017年度中には中国においても承認申請する予定だという。
(画像は写真素材足成より)

抗がん剤「レンビマ」 日本において、肝細胞がんに係る適応追加を申請 - エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/news/news201730pdf.pdf