選択的ナトリウムチャネル遮断薬の物質特許のひとつ
ラクオリア創薬株式会社は、6月19日、ピラゾロピリジン誘導体について中国における特許査定の連絡を受けたと発表した。
このピラゾロピリジン誘導体は、同社が創出した選択的ナトリウムチャネル遮断薬の物質特許のひとつ。これまで、中国にて審査が行われていた。
痛みの治療薬として期待されている
ナトリウムチャネルは、筋肉細胞や神経細胞といった興奮性細胞の細胞膜表面に多く発現するイオンチャネルの一種。細胞内外の電位変化に応じて開口し、ナトリウムイオンを選択的に細胞内へ透過させる。ナトリウムチャネルの開口は活動電位を発生させ、知覚神経では痛みの伝達を担う。
ナトリウムチャネルは、現在までに9種類の存在が報告されており、ふぐ毒で知られるテトロドトキシン(TTX)に対する感受性により、「TTX-S」と「TTX-R」に分類される。「TTX-S」に分類されるチャネルの遮断薬は痛みの治療薬として期待されている。
疼痛状態に対する未充足の医療ニーズに応える
ピラゾロピリジン誘導体は、心臓で重要な働きをする「TTX-R」ナトリウムチャネルに対して、良好な選択性を示す。そのため、副作用の少ない画期的新薬として様々な疼痛状態に対する未充足の医療ニーズに応えることが、期待されている。
ラクオリア創薬は、今回の特許査定により、欧州に続き中国でも同社の知的財産権が強化されたとしている。
(画像はラクオリア創薬の公式ホームページより)

選択的ナトリウムチャネル遮断薬の中国における特許査定のお知らせ - ラクオリア創薬株式会社
http://www.raqualia.co.jp/