浸潤病変の無い生存期間を延長させた
中外製薬株式会社は2017年6月6日、ロシュ社ら4社が第3相臨床試験であるAPHINITY試験において、HER2陽性早期乳癌患者に対するPerjeta、Herceptinと化学療法を併用した術後補助化学療法はHerceptinと化学療法の併用と比較し、再発又は死亡の相対リスクを19%低下させたことを発表した。
APHINITY試験では試験集団全体で有用性を示し、特にリンパ節転移陽性又はホルモンレセプター陰性の患者で最も大きな再発リスクの低下を示したこの成績は、各国の規制当局に提出される。
中外製薬株と戦略的アライアンスを締結しているF. ホフマン・ラ・ロシュ社
ロシュ社の最高医学責任者兼国際開発責任者のSandra Horning博士は、今回の結果を受け、以下のように語っている。
術後補助化学療法の目的は、癌患者さんの治癒の可能性を最大化することであり、治療方法の進歩によりこの目標に近付けます。APHINITY試験において、Perjeta併用レジメンはHER2陽性早期乳癌患者さんでHerceptinが成し得た高い治療成績をさらに改善することに成功しました。我々は患者さんにこの治療選択肢を提供できるよう、各国の規制当局と協力していきます。(ニュースリリースより)
Perjetaの日本での効能・効果は「HER2陽性の手術不能又は再発乳癌」、販売名は「パージェタ(R)点滴静注420mg/14mL」で、HER2陽性乳癌(アジュバント)を対象とした第3相国際共同治験、およびHER2陽性胃癌を対象とした第3相国際共同治験に参加している。
(画像は中外製薬株式会社のサイトより)

中外製薬株式会社ニュースリリース
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