セルアンドジーンセラピー・カタパルトが比較
味の素株式会社は、6月9日、同社の再生医療の臨床研究用培地「StemFit」AK03Nが、他社製品と比較して優れた細胞増殖性能を示したことを確認したと発表した。
この発表は、世界的に権威のある独立研究機関である英国セルアンドジーンセラピー・カタパルトが実施した、iPS細胞の培養における培地性能比較の結果を受けて行われたもの。
先端バイオ医療周辺領域事業を立ち上げた味の素
再生医療研究は、その臨床応用や実用化に向けて最も研究が盛んであり、また大きな進展が見込まれている研究領域のひとつ。再生医療周辺産業の市場規模は、2012年時点でも全世界で2400億円であり、2050年には15兆円にまで成長するともいわれている。
味の素は、新たな成長ドライバーとして培地・培地関連素材など先端バイオ医療周辺領域事業を立ち上げた。2014年には、京都大学iPS細胞研究所と共同で「StemFit」AK03の開発に成功。2016年からは、「StemFit」AK03を前身とする「StemFit」AK03Nを国内で広く販売している。
再生医療の早期実現化に貢献
セルアンドジーンセラピー・カタパルトは、iPS細胞を用いた再生医療の実現化に向け、費用対効果の高い細胞培養系の開発に取り組んでいる、英国の研究機関。
同機関は、iPS細胞を異なった組成の他社培地と比較培養し、最適な培地を選抜する試験を実施。その結果、「StemFit」AK03Nを用いて培養されたiPS細胞は、他社製品を用いて培養されたiPS細胞と比較して優れた特性を示したという。
味の素は今後も、世界最高クラスの性能を備えた製品を提供し、再生医療の早期実現化に貢献するとしている。
(画像はプレスリリースより)

臨床研究用培地「StemFit」AK03Nが良好なiPS細胞増殖性能を示すことを確認 - 味の素株式会社
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