全SMA症例の約95%を占める5qSMA
バイオジェン・ジャパン株式会社は、6月5日、「ヌシネルセン」が5q脊髄性筋萎縮症(SMA)の治療薬として欧州委員会(EC)より承認されたと発表した。
この発表は、米バイオジェン社が現地時間6月1日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。5qSMAは、SMAの中で最も多く見られるタイプの疾患であり、全SMA症例の約95%を占める。
グローバルレベルで開発が進められている
SMAは、脊髄および下位脳幹において進行性の運動ニューロンが脱落することを特徴とする疾患。重篤で進行性の筋萎縮や筋無力を引き起こし、最も重篤なタイプの患者は生命維持のための基本的な身体機能に支障をきたす恐れもある。
「ヌシネルセン」は、SMAの治療薬としてグローバルレベルで開発が進められている薬剤。
SMAは、5番染色体長腕(5q)内のSMN1遺伝子変異によるSMNタンパク質欠損によって、引き起こされる。同剤は、変異したSMN1の重複遺伝子であるSMN2のスプライシングを変えるようデザインされており、完全に機能するSMNタンパク質の産生を増加させる作用を持つ。
欧州全域の患者および家族と共に祝す
「ヌシネルセン」が今回取得した承認は、2つの多施設共同比較対照試験の結果に基づくもの。いずれの試験においても同剤は、臨床的に有意義な有効性および忍容可能な安全性プロファイルを示したという。
米バイオジェン社は今回の承認取得について、SMAに苦しむ欧州全域の患者および家族と共に祝すとしている。
(画像はバイオジェン・ジャパンの公式ホームページより)

ヌシネルセン EUで初の脊髄性筋萎縮症(SMA)治療薬として承認 - バイオジェン・ジャパン株式会社
https://www.biogen.co.jp/