4カ国において成立
株式会社カイオム・バイオサイエンスは、6月5日、同社が開発を進めているTROP-2抗体について、中国における特許付与の決定通知を受領したと発表した。
同特許は、ヒトTROP-2を標的としたヒト化モノクローナル抗体に関するもの。LIV-2008に関連する特許であり、これまで日本・米国を含む4カ国において成立している。
「交差・交流」を重要な経営理念として掲げる
カイオム・バイオサイエンスは、独自の創薬基盤技術「ADLibシステム」を核とした抗体医薬品の創薬事業や、創薬支援事業などを手がける企業。
同社は、「交差・交流」を重要な経営理念をひとつとして掲げる。この理念の下、同社は多くの企業や機関と連携。「多様」な人々やアイデアの交流を図りつつ、遺伝情報多様化技術をベースとしたユニークで国際的な事業展開を目指している。
この理念は、社名にも現れている。「カイオム」は、父親と母親の染色体が交差して新たに多様な遺伝情報が生み出されるときに見られる構造である「カイアズマ」と、集合体を意味する「オーム」を複合して作った新しい言葉。「多様性」「持続性」「融合」などが連想される名前であるとしている。
知財基盤を強化するもの
LIV-2008/LIV-2008bは、細胞膜タンパク質であるTROP2をターゲットとしたヒト化モノクローナル抗体を開発する、同社のプロジェクト。
LIV-2008で開発するNaked抗体は、動物モデルでの単回投与試験において、複数のがん種に対する腫瘍増殖阻害効果を発揮。LIV-2008bでは、インターナリゼーション活性を有する抗体を用いた開発が進められている。
今回の特許付与決定についてカイオム・バイオサイエンスは、同社の知財基盤を強化するものとしている。
(画像はカイオム・バイオサイエンスの公式ホームページより)

ヒト化TROP-2抗体に関する中国特許付与決定についてのお知らせ - 株式会社カイオム・バイオサイエンス
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