米ヤンセン社が発表
ヤンセンファーマ株式会社は、6月6日、「ザイティガ(アビラテロン酢酸エステル)」はホルモン療法未治療転移性前立腺がん(mHNPC)の患者に対して有意な臨床的有効性を提供すると発表した。
この発表は、米Janssen Research & Development社(以下「ヤンセン社」)が現地時間6月3日に発表したリリースを翻訳したもの。
CYP17を選択的に阻害する「ザイティガ」
「ザイティガ」は、アンドロゲン合成酵素であるCYP17を選択的に阻害することで、抗腫瘍効果を示すCYP17阻害剤。前立腺がんにおいては、がんの増殖を促進するアンドロゲンが精巣・副腎・腫瘍組織自体より分泌される。同剤は、この3つの分泌源の全てにおいてアンドロゲンの産生を阻害する。
ヤンセン社は、同剤のmHNPC患者に対する適応を追加すべく、欧州医薬品庁にタイプ2の変更申請を提出。同様の申請は日本でも提出されている。また、ブラジルとスイス、そして台湾では、現在審査が行われている。承認された場合、「ザイティガ」の使用範囲は前立腺がんのより早期のステージを含むことになる。
全生存期間を改善、無増悪生存期間も延長
今回ヤンセン社が発表したのは、「ザイティガ」の第3相ピボタル試験であるLATITUDE試験の結果。
同試験において「ザイティガ」と「プレドニゾン」、そしてアンドロゲン除去療法(ADT)との併用は、mHNPC患者の全生存期間を有意に改善。また、画像上の無増悪生存期間も有意に延長することが示されたとしている。
(画像はヤンセンファーマの公式ホームページより)

アビラテロン酢酸エステルはmHNPC患者に対して有意な臨床的有効性を提供 - ヤンセンファーマ株式会社
http://www.janssen.com/japan/press-release/060517