50カ国以上で承認取得、30種類以上のがん治療で検討
米メルク社が米国東部時間の2017年5月18日、抗PD-1抗体キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)について、局所進行性または転移性の尿路上皮がん(膀胱がんの一種)の対象患者に対する2件の承認を新たに米国食品医薬品局(FDA)から取得したことを、MSDが2017年5月26日のニュースリリースで伝えた。
日本国内でキイトルーダは、根治切除不能な悪性黒色腫及びPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんの効能・効果で承認を取得し、2017年2月15日に発売を開始、2015年10月27日には治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する効能・効果について、厚生労働省から『先駆け審査指定制度』施行後初めての対象品目の一つに指定されている。
全生存期間を改善した唯一の抗PD-1抗体
初回治療では、シスプラチン併用化学療法が適さない局所進行性または転移性の尿路上皮がん患者に対して使用可能となり、FDAの迅速承認制度のもとで審査され、奏効率及び奏効期間のデータをもとに承認された。ただし本適応の承認継続は、検証試験において臨床上の効果の確認が条件となる。
二次治療では、プラチナ製剤併用化学療法(初回治療)に対して疾患進行が認められた患者、またはプラチナ製剤併用の術前または術後化学療法から12カ月以内に疾患進行が認められた局所進行性または転移性の尿路上皮がんの治療として承認された。
キイトルーダは両適応症において、疾患進行及び容認できない毒性が確認されるまで、並びに疾患進行のない場合は最大24カ月まで、3週間ごとに200mgの固定用量が承認されている。
(画像はMSD株式会社のサイトより)

MSD株式会社ニュースリリース
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