先行品から切り替えた時の安全性と有効性を評価
日本化薬株式会社は、5月29日、バイオシミラー「CT-P13」に関連する論文が、『The Lancet』誌に掲載されたと発表した。
掲載された論文は、ノルウェー国内で実施された同剤の臨床試験の結果に関するもの。同試験では、先行品からバイオシミラーへ切り替えた時の安全性と有効性が評価された。
「インフリキシマブ」製剤のバイオ後続品
「CT-P13」は、「インフリキシマブ(遺伝子組換え)」製剤のバイオ後続品。TNF-α(tumor necrosis factor-alpha)と呼ばれるサイトカインの作用を阻害することで炎症を抑えるモノクロナール抗体であり、関節リウマチをはじめとした自己免疫疾患の治療薬として用いられている。
日本化薬は2010年11月、韓国セルトリオングループとの間で、同剤の日本における共同開発・販売に関する契約を締結。「フィルグラスチム(遺伝子組換え)」製剤に続くバイオ後続品として開発を進め、2014年7月に製造販売承認を取得している。
有効性に関して非劣性が検証された
ノルウェーでの「CT-P13」臨床試験は、同国内40施設において「インフリキシマブ」先行品を6か月以上投与された患者を対象に実施された。「CT-P13」は、有効性に関して非劣性が検証され、安全性および免疫原性に関しても同様と見なされている。
日本化薬はこの結果を踏まえ、「CT-P13」について適正使用情報の提供に努めるとしている。
(画像は日本化薬の公式ホームページより)

バイオシミラー CT-P13の臨床試験の結果掲載について - 日本化薬株式会社
http://www.nipponkayaku.co.jp/