薬剤注射器に充填した医薬品で海外初申請
テルモ株式会社は2017年5月23日のニュースリリースで、テルモが製剤の受託製造を予定しているバイオシミラーの販売承認申請が、2017年5月18日付けで欧州医薬品庁(EMA)に受理され、審査が開始されたと発表した。
本剤は、容器にテルモの薬剤充填用注射器「PLAJEX」を採用、そのPLAJEXに充填した医薬品としては海外で初の販売申請となる。
第3相国際共同試験で先発薬に対する同等性を確認済み
PLAJEXは、テルモがバイオ医薬品にも対応するために開発したプラスチック製の薬剤充填用注射器で、シリコーンオイルを使用せず安定的かつ滑らかな摺動性を発揮するテルモ独自のi-coatingを採用、また、注射器内にラジカルを積極的に発生させないオートクレーブ滅菌というバイオ医薬品の凝集や酸化リスクを低減する滅菌法を採用している。
本剤は、協和キリン富士フイルムバイオロジクスが開発するヒト型抗TNF(腫瘍壊死因子)-αモノクローナル抗体製剤「アダリムマブ」バイオシミラーであり、テルモは、協和キリン富士フイルムバイオロジクス等と共同でこの本剤を医薬品と医療機器を組み合わせたコンビネーション製品として開発し、薬剤充填など製剤の受託製造については、テルモの100%子会社であるテルモ山口D&D株式会社が実施する。
テルモは、今後も今回の実績を基に薬液充填用注射器の素材技術や無菌充填技術などを活用し、製薬企業とのアライアンス事業を拡大していくと述べている。
(画像はテルモ株式会社のサイトより)

テルモ株式会社ニュースリリース
http://www.terumo.co.jp/pressrelease/detail/20170523/300テルモ株式会社
http://www.terumo.co.jp/index.html