小型センサーが入った服薬測定ツール
大塚製薬株式会社は、5月23日、米国プロテウス・デジタル・ヘルス社(以下「プロテウス社」)が開発したデジタルメディスン(服薬測定ツール)を、プロテウス社と共同で米国FDAに再申請したと発表した。
この服薬測定ツールは、抗精神病薬「エビリファイ」の錠剤に、プロテウス社開発の小型センサーが入ったもの。今回の再申請は新薬承認を求めるものであり、FDAは5月22日に受理している。
服薬アドヒアランスの向上が期待できる
今回再申請が行われたデジタルメディスンは、「エビリファイ」の適応である成人の統合失調症などの補助療法における使用が想定されている。
この錠剤を服用すると、シリコンチップ製の極小センサーがシグナルを発し、患者の身体に貼り付けたパッチ型の小型検出器がシグナルを検出。そしてこの検出器が、患者の服薬データや活動状況などを測定・記録して、専用アプリに送信する。
このデータは、患者の同意の下で、医師や看護師などの医療従事者にも提供される。患者により適した治療の提供と服薬アドヒアランスの向上が、期待できるという。
長期の服薬が必要な精神疾患
統合失調症などの精神疾患はその多くが慢性疾患であり、患者は長期の服薬が必要となる。しかし実際には、規則正しい服薬が不可能な状態へ陥る場合が多い。適切な服薬を怠った場合、疾患の再発のリスクは増大する。
大塚製薬は今後も、世界中の未解決の医療ニーズを満たすべく、研究開発を進めるとしている。
(画像は大塚製薬株式会社の公式ホームページより)

デジタルメディスン(服薬測定ツール)を米国FDAに再申請 - 大塚製薬株式会社
http://www.otsuka.co.jp/