濾胞性リンパ腫の治療薬として
バイエル薬品株式会社は、5月19日、抗悪性腫瘍剤「コパンリシブ」が米国食品医薬品局(FDA)より優先審査品目に指定されたと発表した。
この発表は、5月17日にドイツ・バイエル社が発表したプレスリリースを翻訳したもの。同剤は今回、三次治療以降の再発または治療抵抗性の濾胞性リンパ腫の治療薬として、優先審査品目に指定されている。
強力な阻害活性を有する
「コパンリシブ」は、新規の汎クラス1ホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3K)阻害薬。
PI3K経路は、細胞の増殖・生存・代謝に関与しており、その制御異常は非ホジキンリンパ腫において重要な役割を果たす。「コパンリシブ」は、PI3K-αおよびPI3K-δのアイソフォームのいずれに対しても、強力な阻害活性を有する。
濾胞性リンパ腫に直面している患者へ届ける
濾胞性リンパ腫は、低悪性度非ホジキンリンパ腫で最もよくみられる病型。
「コパンリシブ」は、同疾患を被験者とするの第2相臨床試験において、客観的奏効割合59%を達成した。また、管理可能な安全性プロファイルを示し、今回の優先審査品目の指定に至っている。
バイエル社は、濾胞性リンパ腫に直面している患者へ同剤を届けるプロセスが、今回の指定により一歩前進したとしている。
(画像はバイエル薬品の公式ホームページより)

バイエルが開発中の抗悪性腫瘍剤コパンリシブ、米国食品医薬品局より優先審査品目に指定される - バイエル薬品株式会社
http://byl.bayer.co.jp/