5月23日「産科フィスチュラ国際撲滅デー」に発表
アステラス製薬株式会社(以下、アステラス製薬)は5月23日、産科フィスチュラ撲滅へ向けたフィスチュラ基金プログラム「Action on Fistula」への支援を、2020年まで継続すると発表した。
発表当日の5月23日は、国連が2013年に定めた「産科フィスチュラ国際撲滅デー」で、産科フィスチュラ根絶のために活動が行われている。
適切な産科医療が受けられないことなどが原因
産科フィスチュラは、一般的に長時間難産の状態が続いた場合に、胎児の頭に骨盤が長時間圧迫され体内の組織が壊死して生じる穴のこと。
発展途上国で多くみられ、適切な産科医療が受けられないことや、若年出産などに起因するとされ、ケニアでは年間3,000人もの女性が、新たに産科フィスチュラに苦しんでいるという。
産科フィスチュラは、慢性的な大便や尿の失禁を招くことから、患者は家族や友人、地域社会から深刻な差別を受け孤立してしまうことも少なくない。
2014年、ケニアで発足した「Action on Fistula」
「Action on Fistula」は、2014年、ケニアで産科フィスチュラの症状に苦しむ女性のために、フィスチュラ基金が立ち上げたプログラム。
同プログラムでは、これまでに産科フィスチュラのケニア人女性2,471名に手術を行ったほか、治療の働きかけのために大規模な疾患啓発プログラムを進めてきた。
また、フィスチュラ専門外科医への研修や、6か所の治療センターでの外科手術を常時可能にするために、フィスチュラ治療ネットワークを構築するなどの成果を上げている。
ケニア以外の地域も含め、2020年4月まで支援を継続
アステラス製薬は、これまでの成果を受けて、2017年5月から2020年4月まで、Action on Fistulaの第2段階としてさらに活動支援を続けることを決定。
内容は、産科フィスチュラ患者2,000名の手術、ケニアでの産科フィスチュラ治療の拡大、フィスチュラ治療ネットワークの拡大、サハラ以南のアフリカと東南アジアの外科医への研修実施、フィスチュラ専門看護師への研修実施、患者の社会復帰支援。
これらフィスチュラ基金活動を支援するための資金は、アステラス製薬の欧州子会社「アステラス ファーマ ヨーロッパ Ltd.」が提供する。
(画像はアステラス製薬株式会社 ホームページより)

アステラス製薬株式会社 ニュースリリース
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