世界五大医学雑誌の一つ
田辺三菱製薬株式会社は2017年5月16日のニュースリリースで、英国時間2017年5月15日に、日本製品名「ラジカット注30mg、ラジカット点滴静注バッグ30mg」、米国製品名「ラジカヴァ(RADICAVA)」、一般名エダラボンの筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対する臨床試験(検証的試験)の成績に関する論文がThe Lancet Neurology誌に掲載されたと発表した。
論文タイトルは「Safety and efficacy of edaravone in well defined patients with amyotrophic lateral sclerosis: a randomised, double-blind, placebo-controlled trial」。
比較的軽度なALS患者に本剤を6か月間投与してプラセボを投与した時と比較し、ALS機能評価スケール(ALSFRS-R)により評価された日常生活動作障害の進行が約33%抑制されたことが記載されている。
そして、田辺三菱製薬はこの治験結果の情報提供が本剤の適正使用につながることを期待していると述べている。
必要とするすべての患者に届けるよう努める
本剤は、日本国内で2001年4月に脳梗塞急性期の承認を取得後、2015年6月にALSに対する承認を取得し、その後ALSに対しては、日本で実施した臨床試験データをもとに、2015年12月に韓国にて承認を取得、2017年5月には米国FDAから承認を取得した。
ALSは、運動神経が選択的に変性・消失し、四肢、顔、呼吸筋等の全身の筋力低下と筋萎縮が進行性に起こる原因不明の神経変性疾患であり、患者数は、日本で約10,000人、米国で約20,000人と言われている。
(画像は田辺三菱製薬株式会社のサイトより)

田辺三菱製薬株式会社ニュースリリース
http://www.mt-pharma.co.jp/エダラボンの筋萎縮性側索硬化症に対する臨床試験の成績に関する論文
http://dx.doi.org/10.1016/S1474-4422(17)30115-1