現状のおよそ4倍まで増強
株式会社カネカは、5月9日、欧州においてバイオ医薬品の生産能力を増強すると発表した。
同社は、欧州子会社であるカネカユーロジェンテックS.A.において、大型GMP製造設備の新設を決定。2020年の稼動開始後は、その生産能力が現状のおよそ4倍となるという。
市場が年々拡大しているバイオ医薬品
バイオ医薬品は、微生物培養技術・遺伝子組み換え・細胞融合といったバイオテクノロジーにより創られたペプチド・タンパク・核酸などにより構成される医薬品。革新的な医薬品・医療の開発がグローバルに進められている現状にあって、特に注目度が高く、市場も年々拡大している。
こういった状況を受けてカネカは、2010年にユーロジェンテックS.A.を連結子会社化。微生物生産系のバイオ医薬品の受託製造を主体とする事業を展開している。またユーロジェンテックS.A.の生産設備は、米国食品医薬品局の承認を取得。米国市場向けバイオ医薬品原薬の商業用生産を行う製造委託先としても、認可されている。
大型GMP製造設備を新設
今回のバイオ医薬品生産能力の増強にあたりカネカは、受託製造用の大型培養槽一式を含む大型GMP製造設備を新設する。大型培養槽の容量は、2200リットルに達するという。約50億円の設備投資を実施し、営業体制の強化とバイオロジクス事業の拡大も行うとしている。
同社は今後も、重点領域であるバイオ医薬品事業の成長に向けて、カネカユーロジェンテックS.Aを核とする拡大を目指すとしている。
(画像はカネカの公式ホームページより)

欧州でバイオ医薬品の生産能力を増強 - 株式会社カネカ
http://www.kaneka.co.jp/service/news/170509