CHMPから初めて承認を推奨されるSMA治療薬
バイオジェン・ジャパン株式会社は、4月25日、脊髄性筋萎縮症(SMA)の治療薬として「ヌシネルセン」を推奨する肯定的見解を、欧州CHMPが採択したと発表した。
この発表は、米バイオジェン社が現地時間4月21日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。「ヌシネルセン」はEUにおいて、CHMPから初めて承認を推奨されるSMA治療薬となった。
脊髄周囲の脳脊髄液へ直接治療薬を届ける
SMAは、脊髄および下位脳幹において、進行性の運動ニューロンが脱落する疾患。重篤かつ進行性の筋萎縮や筋無力を引き起こす。最も重篤なタイプのSMA患者は、最終的には麻痺状態となり、呼吸や嚥下など生命維持のための基本的身体機能に支障をきたす恐れも生じる。
「ヌシネルセン」は、SMA治療薬としてグローバルレベルで開発が進められている薬剤。同剤は、髄腔内注射によって投与される。この投与により、運動ニューロンの変性が起きている患者の脊髄周囲における脳脊髄液へ、直接治療薬を届ける。
数カ月内にECの決定がなされると期待
今回採択されたCHMPによる「ヌシネルセン」に対する肯定的見解は、同剤の2つの重要な比較試験に関するCHMPの評価に基づくもの。同試験において同剤は、臨床的に有意な有効性および良好な安全性プロファイルを示している。
バイオジェンは「ヌシネルセン」について、乳児期発症および遅発性を包括した承認を得るSMA治療薬として、今後数カ月内にECの決定がなされると期待しているという。
(画像はバイオジェン・ジャパンの公式ホームページより)

バイオジェンのヌシネルセンが脊髄性筋萎縮症の治療薬として欧州CHMPの肯定的見解を受領 - バイオジェン・ジャパン株式会社
https://www.biogen.co.jp/