第105回日本泌尿器科学会にて発表
SBIファーマ株式会社は、4月24日、筋層非浸潤性膀胱がん患者を対象とした「アミノレブリン酸塩酸塩(SPP-005)」の臨床第3相試験結果を、第105回日本泌尿器科学会にて発表したことを明らかにした。
同学会は、4月21日から4月24日にかけて、鹿児島市にて開催された。
腫瘍組織の可視化を目的として
「SPP-005」は、膀胱がんの切除術式の一つである「TURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)」の施行時において、腫瘍組織の可視化を目的として光線力学的診断(PDD)用に経口投与される、世界初の製剤。
同剤を用いた臨床第3相試験は、筋層非浸潤性膀胱がん患者およびその疑いがある初発例、ならびに「TURBT」施行後の再発例を含む全61症例を対象として、実施された。同剤20mg/kgを経口投与した後における蛍光膀胱鏡による膀胱がん診断能を、従来法と比較検討している。
新たな診療の選択肢として提供
解析対象集団60症例から得られた511検体を解析した結果、「SPP-005」を用いた診断法は主要評価項目である感度において、従来法の54.1%より高い79.6%という数値を示した。また、従来法で検出できなかった46検体についても検出が可能になるなど、有意に高い感度を示したという。
SBIファーマは今後も、膀胱がん患者および医療従事者に対して同剤を新たな診療の選択肢として提供できるよう、努力するとしている。
(画像はSBIファーマの公式ホームページより)

筋層非浸潤性膀胱がん患者を対象とした臨床第3相試験の結果を第105回日本泌尿器科学会にて発表 - SBIファーマ株式会社
http://www.sbipharma.co.jp/pdf/SBI_pharma_20170424.pdf