米アケビア社と対象エリアを拡大する契約を締結
大塚製薬株式会社と米アケビア社は、4月26日、腎性貧血治療薬「バダデュスタット」について、開発・販売ライセンスの対象エリアを拡大する契約を締結したと発表した。
今回の契約により大塚製薬は、同剤の開発・販売を行うエリアを拡大することになる。
安全な経口腎性貧血治療薬が求められていた
腎性貧血は、骨髄による赤血球の産生を促す重要なホルモンであるエリスロポエチンの産生が、腎臓で減少することにより生じるとされている。治療には、腎性貧血治療薬であるエリスロポエチン製剤が主に使用されているが、慢性腎臓病患者により適した安全な経口腎性貧血治療薬が求められていた。
「バダデュスタット」は、慢性腎臓病に伴う経口貧血治療薬として、第3相試験が現在実施されている薬剤。同剤は、標高が高くなって酸素濃度が低下した際、人体が低酸素状態に自然に適応するメカニズムと同様に作用。赤血球の産生を高め、結果として酸素運搬を改善する。
中国などでは大塚製薬が開発・販売
アケビア社は、マサチューセッツ州ケンブリッジに本社を置くバイオ製薬企業。同社と大塚製薬は、2016年12月、米国における「バダデュスタット」の共同開発・共同販売の契約を締結している。
今回の契約締結により、欧州では両社が同剤を共同開発し、大塚製薬が販売を行うことになる。また、中南米を除くカナダ・オーストラリア・中国などでは、大塚製薬が開発・販売を行う。
(画像は大塚製薬の公式ホームページより)

腎性貧血治療薬「バダデュスタット」のグローバルライセンス契約を締結 - 大塚製薬株式会社
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