厚生労働省に製造販売承認申請
アステラス製薬株式会社は1月9日、アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社と共同で、再発、または難治性のB細胞性急性リンパ性白血病(以下ALL)の治療薬として、ブリナツモマブを国内で製造販売承認申請を行ったことを発表した。
ブリナツモマブは、CD19とCD3に二重特異性を有するT細胞誘導(BiTE(R))抗体で、T細胞を標的細胞の近くに誘導するもので、患者自身の持つ免疫細胞を用いて、がん細胞を攻撃し、がん細胞を死に導く。
ALLは、国内ではその患者数は約5,000人で、そのうちの約670人が再発、または難治性であると言われている。その治療の選択肢は限られているため、単剤で有効性を示し、他の細胞障害性治療薬とは違う作用機序を持つ新薬の開発が求められていた。
新たな作用機序を持つBiTE(R)抗体に期待
ブリナツモマブは、2017年9月29日に厚生労働省から希少疾病用医薬品に指定。米国食品医薬品局(FDA)にも、画期的治療薬及び優先審査にも指定されており、すでに成人及び小児の再発、または難治性のB前駆細胞性ALLの治療薬として承認されている。
また、欧州連合(EU)では、成人の再発または難治性のフィラデルフィア染色体陰性B前駆細胞性ALLの治療薬として条件付きで承認されている。
(画像はアステラス製薬株式会社HPより)

アステラス製薬株式会社HP プレスリリース
https://www.astellas.com/ja/news/10116