国内製造販売承認事項一部変更承認を取得
MSD株式会社は、2017年12月25日、抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ」について、国内製造販売承認事項一部変更承認を取得したと発表した。
この一部変更承認は、「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮がん」に対する効能・効果を追加するも。
根治切除不能な尿路上皮がんは、治療が限られていた
尿路上皮がんは、尿路上皮から生じる腫瘍の総称。腎盂がん・尿管がん・尿道がんなども含むが、膀胱がんの占める割合が約95%と高くなっている。根治切除不能な尿路上皮がんに対しては、標準療法として全身化学療法が行われるが、既存治療後に増悪した場合の選択肢は限られていた。
「キイトルーダ」は、T細胞に主に発現する受容体であるPD-1と、腫瘍細胞に発現するリガンドPD-L1およびPD-L2の相互作用を阻害する、抗PD-1抗体。PD-1に結合し、この受容体とリガンドとの結合を阻害することによって、腫瘍細胞のPD-1経路を介する抗腫瘍免疫応答の阻害を解除する。
有効性および安全性が示された
「キイトルーダ」は、国際共同第3相臨床試験(KEYNOTE-045試験)において、有効性および安全性が示された初めての免疫チェックポイント阻害薬となった。同試験は、プラチナ製剤併用化学療法による治療中または治療後に疾患進行した局所進行性または転移性の尿路上皮がんの患者を対象として、実施されている。
MSDは今後、「キイトルーダ」が日本におけるがん治療の新たな選択肢の一つとなり、患者と医療従事者に貢献できるよう努めるとしている。
(画像はMSDの公式ホームページより)

「キイトルーダ」 尿路上皮癌に対する効能・効果について一部変更承認を取得 - MSD株式会社
http://www.msd.co.jp/