新たなアンチセンス核酸医薬の候補品を開発
バイオジェン・ジャパン株式会社は、2017年12月22日、脊髄性筋萎縮症に対するさらなる革新的治療法の開発を、米バイオジェン社とIONISが共同で開始したと発表した。
この発表は、米バイオジェン社が同年12月19日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。両社は、脊髄性筋萎縮症に対する新たなアンチセンス核酸医薬の候補品について、新たな提携契約に合意している。
運動ニューロンの脱落を特徴とする脊髄性筋萎縮症
脊髄性筋萎縮症は、脊髄および下位脳幹における進行性の運動ニューロンの脱落を特徴とする疾患。重篤で進行性の筋萎縮や筋無力を引き起こし、最も重篤なタイプの患者は最終的に麻痺状態となる。麻痺状態となった場合、呼吸や嚥下など生命維持のための基本的な身体機能に支障をきたす恐れもある。
同疾患における運動ニューロン脱落は、SMN1(Survival of Motor Neuron 1)遺伝子の欠落または欠損により生じる。同疾患の重篤度はSMNタンパク質の量と相関関係があり、SMNタンパク質がほとんど生成されない1型脊髄性筋萎縮症患者は、呼吸器による補助なしに2年以上生存することができないとされている。
米バイオジェン社とIONIS
米バイオジェン社は、神経科学領域のパイオニアを自認する製薬企業。重篤な神経学的疾患、神経変性疾患の革新的な治療法の発見および開発を行い、世界中の患者に提供している。IONISは、RNAを標的とした医薬品の研究開発を手がけるリーディングカンパニー。アンメットメディカルニーズの高い難病や、希少疾患に特化した開発を進めている。
なお米バイオジェン社は、今回の共同開発により生まれる治療法について、ライセンス契約を行う権利を保有し、その後の開発ならびに商業化に責任を持つとしている。
(画像はバイオジェン・ジャパンの公式ホームページより)

バイオジェンとIONISが脊髄性筋萎縮症に対するさらなる革新的治療法の共同開発を開始 - バイオジェン・ジャパン株式会社
https://www.biogen.co.jp/