プラチナ耐性卵巣がんの有効な治療法の確立に期待
ナノキャリア株式会社は2017年12月28日のニュースリリースで、2017年11月にライセンス契約したVBL Therapeutics社と、VBL社が所有する遺伝子治療薬で米国を中心に第3相臨床試験などを実施中の「VB-111」について、プラチナ耐性卵巣がん適応の承認申請根拠となる第3相試験(OVAL試験)の開始と1例目の患者の登録を発表したと伝えた。
この試験は、婦人科領域の悪性腫瘍について最も優れた臨床研究拠点であるGOG(Gynecologic Oncology Group)Foundationと共同で実施する。
プラチナ耐性卵巣がんは、米国では約5万例と推定されている骨盤腔内の悪性腫瘍であり、現在の治療法が延命に寄与しない場合が多くあり、有効な治療法の確立には非常に大きな医療ニーズがある。
VBL社は米国NASDAQに上場
VB-111はVBL社の主力製品であり、最も先行している臨床試験は、再発悪性神経膠芽腫(rGBM)を対象とする第3相試験で、既に患者登録が完了している。
この第3試験は、米国FDAによるSpecial Protocol Assessment(SPA)を受けているため、より確実に医薬品の市場投入が期待でき、また、VB-111は、欧米でオーファンドラッグ指定および米国でファストトラック指定を受けており、臨床試験の結果に基づいた迅速的な審査および承認取得が期待される。
(画像はナノキャリア株式会社のサイトより)

ナノキャリア株式会社ニュースリリース
http://xml.irpocket.com/C4571/201712284571SRS.pdfナノキャリア株式会社
http://www.nanocarrier.co.jp/