提携契約を締結している小野薬品とBMS社
小野薬品工業株式会社は、2017年12月18日、進行腎細胞がんに対する「オプジーボ」と「ヤーボイ」の併用療法について、米国食品医薬品局(FDA)が優先審査申請を受理したと発表した。
この発表は、同申請を行ったブリストル・マイヤーズ スクイブ社(BMS社)が2017年12月13日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。小野薬品とBMS社は、がん免疫療法薬に関する戦略的提携契約を締結している。
身体の免疫系を利用してがんを攻撃
腎細胞がんは、成人の腎臓がんの中では最も一般的な型の疾患。男性が女性の約2倍発症し、罹患率は北米と欧州で特に高い。世界的に見ると、転移性または進行腎臓がんと診断された患者の5年生存率は12.1%であり、毎年10万人以上が死亡している。
「オプジーボ」は、身体の免疫系を利用してがんを攻撃するPD-1免疫チェックポイント阻害薬。同剤の開発プログラムは、がん免疫療法におけるBMS社の科学的知見に基づいて推進されており、様々ながん腫を対象として広範な臨床試験が実施されている。
CheckMate-214試験のデータに基づき申請
今回FDAによって受理された優先審査申請は、中および高リスクの進行腎細胞がん患者に対する「オプジーボ」と「ヤーボイ」の併用療法の適応拡大を求めるもの。第3相CheckMate-214試験のデータに基づき、申請された。同試験は、あらかじめ計画された全生存期間の中間解析後、独立データモニタリング委員会の推奨を受けて早期有効中止されている。
BMS社は今回の申請受理について、腎臓がん治療の進歩を目指す同社の取り組みにとって、重要な一歩になるものとしている。
(画像は小野薬品の公式ホームページより)

オプジーボとヤーボイの併用療法、米国食品医薬品局が優先審査の対象として受理 - 小野薬品工業株式会社
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n17_1218.pdf