9月27日に製造販売承認を取得
中外製薬株式会社とSBIファーマ株式会社は、2017年12月18日、光線力学診断用剤「アラグリオ顆粒剤分包1.5g」の販売を開始すると発表した。
「アラグリオ」は、SBIファーマが開発を行い、「経尿道的膀胱腫瘍切除術時における筋層非浸潤性膀胱がんの可視化」を効能・効果として、同年9月27日に製造販売承認を取得していた診断用剤。販売は、同年12月19日に開始されている。
筋層非浸潤性膀胱がんの識別性が向上
「アラグリオ」は、その代謝物であるプロトポルフィリン9が青色励起光の照射により腫瘍病変が赤色蛍光を発することを利用した、光線力学診断用剤。
経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)においては、同剤を用いた光線力学診断を組み合わせることで筋層非浸潤性膀胱がんの識別性が向上し、TURBT後の再発および進展抑制に対する臨床的有用性が期待されている。
膀胱がん患者の治療により一層貢献
筋層非浸潤性膀胱がんは、膀胱筋層への浸潤を有さない比較的早期の膀胱がん。初期治療としては、TURBTによる膀胱温存を目指した治療が行われる。しかし、従来の白色光源のみによるTURBT施行では、術後5年以内の再発率が高いという課題があった。
中外製薬およびSBIファーマは今後、「アラグリオ」によって膀胱がん患者の治療により一層貢献できるよう、情報提供活動に努めるとしている。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

光線力学診断用剤「アラグリオ顆粒剤分包1.5g」の販売開始について - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/