尋常性乾癬などで製造販売承認申請中の薬剤
ヤンセンファーマ株式会社は、12月8日、IL-23モノクローナル抗体製剤「グセルクマブ」について、既存治療では効果不十分な掌蹠膿疱症(PPP)を適応とする製造販売承認を申請したと発表した。
「グセルクマブ」は、日本国内においては、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬・関節症性乾癬・膿疱性乾癬・乾癬性紅皮症を適応とする製造販売承認申請が、本年4月に提出されている薬剤。
生物学的製剤が有効な手段になり得る
PPPは、手のひらおよび足の裏に無菌性膿疱が多発し、慢性に経過する難治性の皮膚疾患。手のひらは常に人から見え、また足の裏は歩行時に痛みを伴う場合もあるため、患者のQOLへの影響は大きい。また、膿疱が再発を繰り返し、紅斑や鱗屑が長期に亘って持続することも、QOL低下に影響している。
同疾患の治療は、薬物療法を中心とした対症療法が主体で、第一選択は外用療法となる。外用療法によるコントロールが難しい場合は、内服療法や光線療法が行われるが、効果不十分な症例や難治例も存在する。既存治療で効果不十分なPPP患者には、新たな治療選択肢として生物学的製剤が有効な手段になり得ると期待されていた。
PPPについても改善効果が期待されている
「グセルクマブ」は、乾癬や掌蹠膿疱症の病態形成に関与するIL(インターロイキン)-23を選択的に阻害する生物学的製剤。局面型皮疹を有する乾癬患者を対象とする国内外での臨床試験では、優れた有効性と良好な安全性を示したという。
乾癬と同様にIL-17を中心とした炎症性サイトカインの関与が示唆されるPPPについても、同剤は改善効果が期待されている。
(画像はヤンセンファーマの公式ホームページより)

「グセルクマブ」 掌蹠膿疱症を適応として製造販売承認を申請 - ヤンセンファーマ株式会社
http://www.janssen.com/japan/press-release/20171208