独より導入した、日本初の泡状の注腸製剤
キッセイ薬品工業株式会社とEAファーマ株式会社は、12月7日、潰瘍性大腸炎治療薬「レクタブル2mg注腸フォーム14回」を発売した。
同剤は、EAファーマが独Dr. Falk Pharma社より導入し、EAファーマとキッセイ薬品が共同で開発を進めていた薬剤。日本初の泡状の注腸製剤(注腸フォーム製剤)となっている。
薬剤が局所に留まり、投与後も漏れにくい
潰瘍性大腸炎は、炎症性腸疾患のひとつ。大腸の粘膜に潰瘍などができるため、腹痛・下痢・下血などによって患者は著しいQOL低下を余儀なくされる。日本国内には17万人以上の患者が存在すると推定されており、厚生労働大臣により「指定難病」に指定されている。
「レクタブル」は、Dr. Falk Pharma社で開発された後、2006年に英国において「直腸およびS状結腸に限局する活動期潰瘍性大腸炎の寛解導入治療薬」として承認された薬剤。泡状であるため、直腸およびS状結腸に到達した薬剤が局所に留まり、投与後も薬剤が漏れにくいという特徴を持つ。また同剤は局所作用型ステロイド薬であるため、ステロイドに起因する全身性の副作用の低減についても期待されている。
より簡便で安全な治療薬へのニーズに応える
日本における「レクタブル」開発中には、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」にて「ブデソニドの早期承認を求めるIBD患者会」が、同剤に対する早期開発要望を提出。活動期潰瘍性大腸炎患者を対象として実施された第3相二重盲検比較試験でも、プラセボに対する同剤の優越性が確認されていた。
EAファーマとキッセイ薬品は「レクタブル」を、国内においては同一製品名にてそれぞれ販売を行う。潰瘍性大腸炎患者が抱く、より簡便で安全な局所治療薬へのニーズに応えるとしている。
(画像はプレスリリースより)

潰瘍性大腸炎治療薬「レクタブル2mg注腸フォーム14回」新発売のお知らせ - キッセイ薬品工業株式会社
http://www.kissei.co.jp/news/2017/20171206-813.html