スイス・ノバルティス社が11月20日に発表
ノバルティス ファーマ株式会社は、12月7日、「タシグナ」がEUより適応拡大承認を取得したと発表した。
この発表は、スイス・ノバルティス社が11月20日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。「タシグナ」が今回取得したのは、慢性期のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病の小児患者に対する一次および二次治療としての適応拡大承認。
白血球が生成されるがんの一種
慢性骨髄性白血病は、体内でがん化した白血球が生成されるがんの一種。世界中における成人白血病患者の約10%から15%を占め、発生率は人口100000人当たり年間1人から2人とされる。患者のほぼ全員に、BCR-ABLと呼ばれる蛋白質を生成するフィラデルフィア染色体という異常が認められる。BCR-ABLは、悪性の白血球細胞の増殖を誘発する作用を持つ。
「タシグナ」は、前治療に抵抗性か不耐容の慢性期または移行期のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病成人患者さんの治療薬として、122カ国以上で承認されている薬剤。また、初発慢性期の同疾患成人患者の治療薬としても、110カ国以上で承認されている。
慢性骨髄性白血病の未来を新たに描く
今回「タシグナ」が取得した適応拡大承認は、フィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病の小児患者を対象にした2件の試験に基づくもの。両試験では、「タシグナ」が小児患者においても安全かつ有効であることを示されたという。
ノバルティス社は今後も科学の進歩を追い求め、慢性骨髄性白血病の未来を新たに描くべく努めるとしている。
(画像はノバルティス ファーマ株式会社の公式ホームページより)

「タシグナ」、慢性骨髄性白血病の小児患者に対する治療としてEUの承認を取得 - ノバルティス ファーマ株式会社
https://www.novartis.co.jp/news/media-releases/prkk20171207