30カ国、556例の患者を対象
アストラゼネカ株式会社は2017年11月27日のプレスリリースで、第3世代不可逆的上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)であるタグリッソに関し、「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌」を予定の効能・効果として、日本における製造販売承認事項一部変更承認を申請したと発表した。
今回の申請は、第3相FLAURA試験の結果に基づいており、この試験は、過去治療歴のない局所進行あるいは転移を有するEGFRm NSCLC患者を対象として実施し、タグリッソ投与群は、現在の標準1次治療であるEGFR TKIのエルロチニブまたはゲフィチニブ投与群と比較して、2倍近い無増悪生存期間中央値の延長を示した。
FLAURA試験の詳細結果は米国の医学雑誌であるNew England Journal of Medicineのオンライン版に掲載された。
第3世代不可逆的EGFR阻害剤
肺がんは、男女双方のがん死因の第1位であり、すべてのがんによる死亡の約4分の1を占めており、日本では3番目に罹患率が高く、乳がん、前立腺がんおよび大腸がんによる死亡者合計を上回り、最も死亡率の高いがん種となっている。
欧米と比較して、日本を含むアジアではより多くのNSCLC患者にEGFR変異がみられ、NSCLC全体の約30-40%がEGFR変異と診断されている。
現在、タグリッソは日本において「EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌」の適応で承認され、同対象の2次治療以降の標準治療薬として、患者の治療に寄与している。
(画像はアストラゼネカ株式会社のサイトより)

アストラゼネカ株式会社プレスリリース
https://www.astrazeneca.co.jp/media/press-releases1/アストラゼネカ株式会社
https://www.astrazeneca.co.jp/