薬理学的作用メカニズムに関する基礎情報を報告
ラクオリア創薬株式会社は、11月28日、胃食道逆流症治療薬「tegoprazan(RQ-00000004)」の前臨床薬理学研究に関する論文を、学術誌において発表したことを明らかにした。
この論文は、『Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics』誌にオンライン掲載されたもの。「tegoprazan」の薬理学的作用メカニズムに関する基礎情報を報告し、治療における薬効発現の背景を提供するものとなっている。
PPIに代わる酸関連疾患治療薬
「tegoprazan」は、カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)と呼ばれる新しい作用機序を持つ胃酸分泌抑制剤。
胃食道逆流症治療薬としては現在、プロトンポンプ阻害剤(PPI)が第一選択薬とされている。しかしP-CABは、PPIとは異なるメカニズムであり、PPIよりも速やかかつ持続的に胃酸分泌を抑制する。そのためP-CABは、PPIに代わる酸関連疾患治療薬として注目を浴びている。
さらにP-CABは動物試験において、胃酸分泌の抑制作用のみならず、消化管機能調整または消化管運動賦活化作用を有することも見いだされた。PPI治療では十分な症状の改善が認められない患者において、消化器症状の改善効果も期待されている。
新薬を一刻も早く上市することで、医療へ貢献
今回掲載された論文は、「tegoprazan」が新規のカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)であることを明かすもの。同剤が、犬を用いた経口投与試験において良好な吸収を認め、血漿中よりも胃組織に高濃度に分布することを確認したことを、報告している。
ラクオリア創薬は今後も、同社発の新薬を一刻も早く上市することで、医療への貢献を目指すとしている。
(画像はラクオリア創薬の公式ホームページより)

Tegoprazan 前臨床薬理学研究に関する論文発表のお知らせ - ラクオリア創薬株式会社
http://www.raqualia.co.jp/topics/5089.html