独ベーリンガーインゲルハイム社が11月13日に発表
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社は、11月21日、「ジャディアンス」の投与が、末梢動脈疾患を合併した成人2型糖尿病患者の心血管死のリスクを減少させたと発表した。
この発表は、独ベーリンガーインゲルハイム社が11月13日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。
SGLT2を阻害し、過剰な糖を尿中に排出させる
糖尿病は、身体がインスリンというホルモンを適切に産生・使用できない場合に起こる慢性疾患。高血糖・高血圧・肥満などを伴うため、心血管疾患が主要な合併症となっており、糖尿病関連の主要な死亡原因となっている。2015年には、糖尿病によって全世界で500万人が死亡した。
「ジャディアンス」は、1日1回経口投与の選択性の高いナトリウム依存性グルコース共輸送担体(SGLT2)阻害剤。2型糖尿病で高血糖の状態にある患者に対し、SGLT2を阻害することで、過剰な糖を尿中に排出させる作用を持つ。同剤は、欧州および米国をはじめ、世界各国で成人2型糖尿病患者の治療薬として承認されている。
心血管死のリスクは43%減少
独ベーリンガーインゲルハイム社が今回発表したのは、EMPA-REG OUTCOME試験の事後解析。同試験では、末梢動脈疾患を合併した成人2型糖尿病患者に対して、標準治療に「ジャディアンス」を上乗せして投与。結果、プラセボ群と比較して心血管死のリスクが減少することが示された。
発表によると「ジャディアンス」は、心血管死のリスクについては43%、総死亡は38%、心不全による入院は44%、それぞれ減少させたという。
(画像は日本ベーリンガーインゲルハイムの公式ホームページより)

ジャディアンス投与により成人2型糖尿病患者の心血管死のリスクを減少 - 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
https://www.boehringer-ingelheim.jp/