医薬ブリスター包装用高性能水系ヒートシール材の開発に成功
三井化学株式会社は11月21日、医薬ブリスター包装用高性能水系ヒートシール材「ケミパールXSPシリーズ」の開発に成功した、と発表した。
医薬ブリスター包装は、ポリ塩化ビニル(PVC)などのプラスチックフィルムをドーム型に熱成形し、錠剤などを入れたものである。
インド大手包装材料メーカーがケミパールXSPを採用
インドや中国では、多くの包装材料メーカーが70~80%の有機溶剤を含む医薬包装用ヒートシール材を製造しているが、溶剤無害化設備の導入が遅れているため、揮発性有機化合物(VOCs)が直接大気中に放出され、PM2.5等の大気汚染の一因となっている。
ケミパールXSPは、無溶剤で水系であるため、VOCsの排出を大幅に削減することができる。また、溶剤系と比較して、低温でヒートシールできるので、充填速度の向上、エネルギーコストの低減などを図ることができる。
三井化学は、インドのBilcare Limited、中国の江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司、日本の株式会社タケトモと連携し、医薬ブリスター包装用向けの水系ヒートシール材をコーティングしたアルミ箔の普及を図っている。
ケミパールXSPは、インド大手包装材料メーカーでの採用が決定し、さらに中国大手包装材料メーカーにおいても採用の見込みとのこと。
(画像はプレスリリースより)

三井化学株式会社のニュースリリース
https://www.mitsuichem.com/jp/release/2017/