「再発または難治性の多発性骨髄腫」が効能
ヤンセンファーマ株式会社は、11月22日、ヒト抗CD38モノクローナル抗体『ダラザレックス点滴静注100mg』および『ダラザレックス点滴静注400mg』(以下『ダラザレックス』)の販売を開始した。
同剤は、CD38を標的とする新規作用機序のモノクローナル抗体。本年9月に製造販売承認を取得しており、「再発または難治性の多発性骨髄腫」を効能・効果として発売された。
治癒が困難な多発性骨髄腫
多発性骨髄腫は、形質細胞が骨髄で異常に増殖することにより生じる血液がん。日本においては、白血病・悪性リンパ腫と共に、代表的な血液悪性腫瘍といわれている。治癒は困難であり、日本における同疾患患者の5年相対生存率は36.4%とされる。
同疾患は、治療によって寛解に至る場合もあるが、再発する可能性が極めて高い。再発または難治性の多発性骨髄腫に対する医療ニーズが高いことから、多発性骨髄腫治療薬である『ダラザレックス』は2016年12月に希少医薬品に指定されていた。
血液がん治療を変革する薬剤を引き続き開発
『ダラザレックス』は、多発性骨髄腫を含む造血器腫瘍の腫瘍細胞表面に発現するCD38抗原に結合する作用を持つ。そしてこの結合により、補体依存性細胞傷害(CDC)作用、抗体依存性細胞傷害(ADCC)作用、抗体依存性細胞貪食(ADCP)作用を介して、抗腫瘍効果を発揮する。
ヤンセンファーマは今後も、複雑で治癒が困難な血液がん治療を変革する薬剤を引き続き開発していくという。
(画像はヤンセンファーマの公式ホームページより)

ダラザレックス点滴静注100mg』および『ダラザレックス点滴静注400mg』新発売のお知らせ - ヤンセンファーマ株式会社
http://www.janssen.com/japan/press-release/20171122