UNITI-1試験における最新データを発表
ヤンセンファーマ株式会社は、11月15日、「ステラーラ(ウステキヌマブ)」のUNITI-1試験における最新データが発表されたことを明らかにした。
この発表は、ヤンセン・シラグ・インターナショナル社が10月30日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。UNITI-1試験は、中等症から重症のクローン病患者を対象として実施されている。
完治させる治療法が存在しないクローン病
「ステラーラ」は、成人の中等症から重症の尋常性乾癬の治療薬として、EUにおいて承認されている薬剤。加えて、非生物学的な疾患修飾抗リウマチ薬で効果不十分であった成人の関節症性乾癬の治療薬としても、承認されている。さらに2016年11月、中等症から重症のクローン病成人患者の治療薬として、欧州委員会は「ステラーラ」を承認した。
クローン病は、炎症性腸疾患のひとつ。原因は不明だが、遺伝的素因・食事・環境により誘引された免疫系の異常と関係があるとされている。症状は様々だが、しばしば腹痛や腹部圧痛、頻回な下痢、直腸出血など生じる。完治させる治療法は、現在のところ存在しない。
速やかな症状改善を示した「ステラーラ」
UNITI-1試験では、抗TNF薬で効果不十分または忍容性を示さなかった中等症から重症のクローン病患者を対象として、「ステラーラ」の評価が行われている。1日当たりの下痢の頻度・腹痛・全般的な健康状態についてプラセボとの比較が行われ、分析の結果、「ステラーラ」は速やかな症状改善を示した。また、投与を継続することの有用性も裏づけられたという。
なおこのデータ発表は、第25回欧州消化器病週間にて行われた。
(画像はヤンセンファーマ株式会社の公式ホームページより)

ステラーラ クローン病患者における症状改善を示唆する最新データを発表 - ヤンセンファーマ株式会社
http://www.janssen.com/japan/press-release/20171115